◆第53回長衛祭記念登山◆

甲斐駒ケ岳(標高2967m)方面から六方石、駒津峰(標高2752m)を望む
甲斐駒ケ岳(標高2967m)方面から六方石、駒津峰(標高2752m)を望む(2011.07.03 10:25)
■栗沢山登山 【2011.07.02】

 生まれて此の方、『心(しん)』も『秋(あき)』も登山という登山はした記憶がありません。おそらく今回が初めての経験ということになるわけですが、その初心者が三千メートル級の山に挑むなんて無謀としか言いようがありません。

 一日目の栗沢山は一応、対象が初心者とはなっていましたが、下山を終えた頃には足がガクガクになりました。
 午前7:30出発。標高差は約750mで、登り2時間半、下り1時間半という行程でした。この日の午後に「第53回長衛祭」をひかえているためか下りはかなりきつく感じました。

 好天に恵まれて山頂かのら眺めは素晴らしく、雲海にそびえる甲斐駒ケ岳(二日目に挑む山です)の雄姿を存分に拝むことができました。
 岩間や木陰にはイワカガミの群生が見られ、疲れを癒してくれました。「この花の形に似たチョコレート、あるよね」と誰かがつぶやくと「うん、うん、あるね」と他の誰かがうなづく...。

 生まれて初めての山登り、疲れはしましたがその醍醐味を身をもって体験でき、気分は壮快そのもの!

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 午後は恒例の「長衛祭」(第53回)が行われました。

栗沢山山頂栗沢山山頂(標高2714m) 雲海にそびえる甲斐駒ケ岳雲海にそびえる甲斐駒ケ岳 咲き乱れるイワカガミの花咲き乱れるイワカガミの花
■甲斐駒ケ岳登山 【2011.07.03】

 二日目は驚きの連続でした。

 無知というのは恐ろしいもので、危険と隣り合わせの山道をガイドの足元を見ながら淡々と後をついて行ったわけですが、一歩間違えば数百メートル下へ真っ逆さまというような断崖の直ぐ脇を歩いたり、自分の背丈の何倍もある大きな石をよじ登ったりと今振り返ると身ぶるいのする場面が多々ありました。

 横を見たり後ろを振り返ったりする余裕などもちろんありませんでした。休憩は1時間毎に5分程度ありましたが、汗をふき水分を補給するのがせいいっぱいで、風景などをじっくりと見ている暇はありませんでした。

 頂上に着いたとたん、ドッと崩れ落ちるように座り込んでしまいました。背負っていたリュックを降ろしたら背中は汗でぐっしょりでした。やっとだね!でもまだ下りがある。
 30分の休憩時間内に山小屋でこしらえてもらったおにぎりを頬張り、記念写真に収まり、石祠や石仏群を撮りました。あいにくの天候でガスに包まれ辺りは真っ白で絶景は拝めませんでした。

 下山を始める頃にはかなり身体が冷えてきていましたが、歩きだしたらまもなく汗ばんできました。
 花崗岩のざらざらとした急勾配の、うっかりよろけようものならそのまま谷底へ転げ落ちてしまいそうな危険いっぱいの砂利道を何度もずり落ちそうになりながら下りました。

 昨夜の雨で滑りやすくなっている木の幹に乗り上げないように注意をはらい、大きな岩のわずかなくぼみに足場をさぐり、ぬかるみを避け、と全神経が足元に向いていたような気がします。
 昨日の脚の痛み(筋肉痛)も加わって一歩一歩がズンズンとこたえました。この状態での下山はもう耐える連続のみでした。

 午前4:50出発(第2班)。標高差約950m、行きのコース約4時間半、帰りのコース約4時間、午後2時少し前に帰着。
 思えばよく帰ってこれたものだと我ながら感心しています。

 またまた教訓:山を侮るなかれ!

駒津峰(標高2752m)で小休憩駒津峰(標高2752m)で小休憩 甲斐駒ケ岳山頂甲斐駒ケ岳山頂(標高2967m) 双児山(標高2649m)で小休憩双児山(標高2649m)で小休憩 竹沢長衛翁の碑竹沢長衛翁の碑
長衛祭記念登山コース
<長衛祭記念登山コース(円内の赤線)>

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地方新聞記事

 この二日間、地方新聞の記者が同行していました。以下はその記事です。

信濃毎日新聞2011年7月3日付記事
信濃毎日新聞2011年7月3日付記事
信濃毎日新聞2011年7月5日付記事
信濃毎日新聞2011年7月5日付記事
長野日報2011年7月3日付記事
長野日報2011年7月3日付記事
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