◆飯田線往復の旅◆

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■3日目 【2009.10.31】  はれ
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背景:天竜ライン下り
 3日目のビュースポットは「天竜ライン下り」、そして「元善光寺」。

 旅館で用意された周遊バスで天竜峡へ戻りました。昼神温泉から天竜峡までは三遠南信自動車道(飯田山本IC〜天竜峡、開通2008年4月13日)が出来たおかげで10分ほど時間が短縮されたそうです。

 土曜日ということもあってか、天竜峡駅は観光客でことのほか賑わっていました。飯田線沿線でこれほどの人だかりにお目にかかったのは初めてです。さすが人気スポットだけあります。

 ライン下りの船着き場につけられたのはモーター付きの船でした。エンジン音、うるさくないのかな?と気に病む間もなく船内に誘導され、これでもかというほど詰め込まれました。もうギュウギュウ詰めって感じ。
 そしてけたたましいエンジン音とともに一行を乗せた船は天竜川を下り始めました。と同時にガイドの声が拡声器を通して響き渡りました。
 思い描いていたイメージとは程遠いので思わず苦笑い。缶詰め状態で身動きすらきずエンジン音とそれをうわまわる拡声器音につつまれての船旅が−−終点の「唐笠」までの50分弱の間、延々と続きました。

 急流を下る船頭さんの巧みな棹さばきを楽しみながら、遠くから聞こえてくる鳥の鳴き声に耳を傾け、船頭さんの口から流れる静かながらも力強い舟歌にしばし酔いしれる...もうこれは一昔も二昔も前の郷愁ですね。きっと。

 唐笠は天竜峡から3駅南下した駅です。そこから列車で天竜峡まで戻りました。

 駅前のソバ屋で昼食を済ませ、次の列車の発車時刻までに1時間ほどの時間があったので近辺を散歩することにしました。観光案内所でパンフレット「天竜峡遊歩道のんびり散策MAP」をもらい、それに沿って歩きました。所々に設けてある展望台から深く切れ込んだ峡谷が眼下に展開し、ライン下りを行く船が小さく見えました。こうして遠くから眺める風情はやはりいいものです。
 快い汗をかくことができました。駅前のお店でコーヒーを一杯ご馳走になり、天竜峡をあとにしました。

 最後のスポット「元善光寺」駅は天竜峡から12駅目です(約50分)。駅から7分程度で「元善光寺」に着きます。境内を一周し、少し外れた畑の畦道(「麻績の里」遊歩道)を歩いていくと沢山の柿の木が並んでいるところに出くわしました。丁度家から出てくるおばさんを見つけ、声をかけました。この柿は、知る人ぞ知る、かの有名な干し柿「市田柿」になるのだと。そして、「お土産に持っていくかい?」と言うや否や枝を折ってくれました。遠慮せずに頂いて帰りました(この数個の柿は、他の柿と一緒に干し柿となって長谷の家の軒下に吊るされています)。

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 今回の旅ももう帰るのみとなりました。伊那市はここ元善光寺から何番目の駅になるのでしょうか?21番目です。もう辺りは薄暗くなりかけています。車中でのこの残りの時間(約1時間20分)は旅の余韻を楽しむひとときにしました。

天竜峡を流れる天竜川天竜峡を流れる天竜川 龍角峯(天竜峡)龍角峯(天竜峡) もうすぐ終点の唐笠・あひるのお出迎えもうすぐ終点の唐笠・あひるのお出迎え 元善光寺の入口元善光寺の入口 伊那山地、南アルプス、そして14夜の月伊那山地、南アルプス、14夜の月
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