◆仙丈ケ岳登山◆      スライドショー> [コース] []

「仙丈ケ岳」山頂から朝日を拝む
「仙丈ケ岳」山頂から朝日を拝む(2012.07.26 4:52)
「仙丈ケ岳」山頂からの360パノラマ(2012.07.26 5:00)

■仙丈ケ岳登山(1日目) 【2012.07.25】

 仙丈ケ岳山頂をめざすのは2度目です。
 前回(7月1日)は悪天候で山頂の手前の「小仙丈ケ岳」までで折り返さざるを得ませんでした。

 「また来るさ」
 そのことばどおり、天候のいい日を見計らって『また来ました』(住処が地元ってのは強みです)。
 それに、山の経験者2人(HさんとOさん)の同行を得て万全の態勢で臨みました(私たちは超初心者なので)。
 山の風景を存分に眺め、写真に収めながら、ゆっくりと、ほんとうにゆっくりと登りました(7:20、北沢峠登り口より)。

 五合目(大滝の頭)から右側に折れるコース(薮沢トラバース)では沢山の高山植物に出会えました。

 中でも『クロユリ』には思わず「うわぁーこんなところに!」と感嘆の声がもれました。
 秋になると葉が朱色に染まる『ミヤマナナカマド』はひかえめに白い花をつけていました。
 『キバナシャクナゲ』もまだまだ元気そうです。
 黄色い小花の群生は『シナノキンバイ』。
 『コイワカガミ』の花の形をしたチョコレートのお菓子が確かありましたよね。
 驚いたのは『ハイマツ』がなにやら赤いものをいっぱいつけている光景でした。「これって何?」どうやら雌花のようです。後でネットで調べて分かりました。
 『チングルマ』も咲いていました。

 その他にもいろいろな花に出会いましたが、とにかく名前が分かりません。(花の名前のほとんどは後で図鑑で調べたものです、あしからず)

 目に映るものは何でもたのしみながらの山登り。
 仙丈小屋(2900m)に到着したとき(13:10)の疲れは思ったほどではありませんでした。
 (所要時間約6時間)

 「よう、来たか!」と山小屋の番人が大きな声で出迎えてくれました。山小屋の番人は、Mさんといい地元の方で今回のガイド役Hさんの友人とのこと。

五合目(大滝の頭)五合目(大滝の頭) ミヤマナナカマド(薮沢トラバース)ミヤマナナカマド(薮沢トラバース) 薮沢分岐標識薮沢分岐標識 シナノキンバイの群生(薮沢トラバース)シナノキンバイの群生(薮沢トラバース) ハイマツの花(馬の背)ハイマツの花(馬の背)

馬の背ヒュッテ

馬の背ヒュッテ

ハクサンチドリ(馬の背)

ハクサンチドリ(馬の背)

馬の背より仙丈小屋を望む

馬の背より仙丈小屋を望む

クロユリ(馬の背)

クロユリ(馬の背)

仙丈小屋に到着

仙丈小屋に到着

仙丈小屋の夕日

仙丈小屋の夕日


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■仙丈ケ岳登山(2日目) 【2012.07.26】

 目当ては「ご来光を拝むことです。」

 4:00に仙丈小屋を出ました。
 辺りはまだ真っ暗です。ライトを頭につけて登ること約30分。
 仙丈ケ岳頂上(3033m)に着いたときは薄明るくなってきていました。山頂は風があり寒さは真冬のようです。

 しばらくして東方(甲斐駒ケ岳の右側)が朝焼けに染まり出し、やがてご来光がいちめんを照らしだしました。
 頂上からの大パノラマは絶景でした。好天に恵まれて遥か遠くの山々まで一望でき、幸運に感謝!感激!。
 小仙丈ヶ岳ルートで一旦仙丈小屋へ戻りました。(着5:35)

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 朝食をとって、7:00に山小屋を出ました(尾根づたいに下山)。

 前回断念した尾根だけに、じっくりと踏みしめながら降りました。眺望は最高です。山々が四方八方から飛び込んできます。

 甲斐駒ケ岳、駒津峰、双児山が目の前に重なって迫って見えます。昨年あの尾根を歩いたなんてとても思えません。
 この右手(東側)の谷底に山小屋らしき建屋が米粒ほどに見えます。北沢駒仙小屋(現在改修中)とのことです(昨年初めて宿泊体験をした山小屋です)。
 さらに少し右手には栗沢山がありこれも昨年登った山です。
 これらの山々ををこうして一望できるなんて、なんてすばらしいことでしょう。いつしか山に登る人の気持に浸りきっていました。

 東側のはるか奥の方には富士山がすそ野まで見渡され(手前は北岳の斜面)、白い雲がゆっくりと移動していて、丁度噴煙のように見える瞬間がありました。「あっ!富士山が噴火してる」??

 岩場を登るとほんのりとコーヒーの香りがしてきました。西側のるか彼方に広がる北アルプス山並みに向かい夜明けのコーヒーをすすりながら何やらお話している熟年(?)夫婦の姿−−「こういうのもいいかも」。「コーヒー、飲みたくなったなあ」。

 仙丈ケ岳から小仙丈ヶ岳まで1時間半近くかけて降りました。尾根を歩いてみて前回悪天候で引き返した意味を改めて実感しました。『あの時の判断は正しかった』

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 五合目まではかなりの急こう配が続きます。登るときよりも降る方が気も使うし脚にきます。

 足元は(全体的に感じていましたが)、前回のときと比べてずいぶん砕石が施されているようです(あの時は雨も手伝って泥んこ状態だったのを思い出します)。
 この時期、地元の中学生が集団登山(学校行事)で訪れます。事実2組(昨日と今日それぞれ1組)に会いました。多分このこともあり整備されたのでしょう。少しザラつくけれどいい感じです。

 ハイマツばかりの低木帯からダケカンバなどが生い茂る林にさしかかると五合目(大滝の頭)はもうすぐです。

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 木漏れ日の中をひたすら降ります。自身の体重がずっしりと脚にのしかかり、もう黙々と降るのみです。

 そして11:40、無事北沢峠に帰着しました。

 こうして完登できたのもひとえに初心者の私たちに気遣いガイドしてくれたHさんとMさんのおかげです。ほんとうにありがとうございました。

 長衛荘で熱いソバをすする−−これがまた美味いんです。

 南アルプス林道バスで平地まで下り、『仙流荘』のお風呂で汗と疲れを流しました。

 お疲れさまでした。

仙丈ケ岳頂上にて仙丈ケ岳頂上にて 仙丈小屋分岐標識仙丈小屋分岐標識 仙丈ヶ岳からの尾根を振り返る仙丈ヶ岳からの尾根を振り返る 小仙丈ヶ岳にて小仙丈ヶ岳にて 噴煙を上げる?富士山(小仙丈ヶ岳より)噴煙を上げる?富士山
(小仙丈ヶ岳より) 小仙丈ケ岳からの急峻な尾根を振り返る小仙丈ケ岳からの急峻な
尾根を振り返る 五合目(大滝の頭)五合目(大滝の頭) 北沢峠仙丈ケ岳登り口北沢峠仙丈ケ岳登り口
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<仙丈ヶ岳登山コース>
長衛祭記念登山コース 北沢峠登り口 5合目(大滝の頭、登り) 大滝の頭からの眺め(北岳) 薮沢分岐標識 馬の背ヒュッテ 馬の背ヒュッテにて 仙丈小屋に到着 仙丈小屋から甲斐駒ケ岳を望む 甲斐駒ケ岳とご来光 仙丈ケ岳頂上にて 仙丈小屋分岐標識 仙丈小屋の水場 小仙丈ケ岳(北岳、富士山を背景に) 小仙丈ケ岳頂上にて 5合目(大滝の頭、降り) 北沢峠(無事、完登!) 北沢峠の標識
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